StarCityGamesより。
ロームをやり込んでいるJeff Hooglandによる4色ローム入門。

ロームをよく知らない人向けの入門記事ですが、サイドのインアウトなど勉強になりました。
好きなデッキなのですがなかなかうまく回せません。。


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Loam Is Where The Heart Is
JEFF HOOGLAND
2013/5/06

http://www.starcitygames.com/article/26118_Loam-Is-Where-The-Heart-Is.html

僕が今使っていて、今年のSCGレガシーオープンで3回トップ4に入った4色ロームデッキ入門を書く気はないかと多くの人に言われている――彼らのためにこの記事を書くよ。去年の12月、GPインディアナポリスのサイドイベントで初めて使って以来、いろんなタイプの4色ロームを試行錯誤してきた。

初めてDevastating Dreamsを解決させて勝ったとき、僕はこのアーキタイプに夢中になってしまった。この記事は4色ロームの入門的な内容で、もし大会レポートにも興味を持ってくれたなら、僕のSCGインディアナポリスのレポートがここ(http://www.reddit.com/r/spikes/comments/1a33db/legacy_third_at_scg_indy_report/)、SCGアトランタのレポートがここ(http://www.reddit.com/r/spikes/comments/1c0j8e/legacy_third_at_scg_atlanta_report/)にあるよ。

デッキについて話を始める前に、75枚を載せておこう:


Four-Color Loam
Jeff Hoogland
2nd Place at SCG Legacy Open on 4/14/2013
Legacy

Creatures (9)
* 3 Dark Confidant
* 4 Knight of the Reliquary
* 1 Gaddock Teeg
* 1 Dryad Arbor

Lands (25)
* 1 Forest
* 1 Badlands
* 1 Bayou
* 2 Forgotten Cave
* 2 Grove of the Burnwillows
* 1 Maze of Ith
* 1 Nantuko Monastery
* 1 Plateau
* 1 Savannah
* 2 Taiga
* 3 Tranquil Thicket
* 4 Wasteland
* 4 Wooded Foothills
* 1 Karakas

Spells (26)
* 4 Chalice of the Void
* 4 Mox Diamond
* 2 Sylvan Library
* 3 Abrupt Decay
* 3 Punishing Fire
* 4 Burning Wish
* 2 Devastating Dreams
* 1 Green Sun’s Zenith
* 3 Life from the Loam

Sideboard
* 1 Abrupt Decay
* 1 Gaddock Teeg
* 3 Thalia, Guardian of Thraben
* 1 Chainer’s Edict
* 1 Devastating Dreams
* 1 Dreadbore
* 1 Life from the Loam
* 1 Maelstrom Pulse
* 1 Perish
* 1 Reverent Silence
* 1 Shattering Spree
* 1 Thoughtseize
* 1 Bojuka Bog


SCGアトランタとSCGミルウォーキーの両方で僕はまさにこの75枚を使った――入っているカードにはとても満足しているよ。


カードチョイス

このデッキは強く、楽しく、柔軟だ。色々な角度から攻めることができる。
デッキ名からも分かるように、このリストはLife from the Loamエンジンを搭載している。ロームは、僕らがよく言う「自己完結」している強力なカードだ。墓地から3枚の土地を「ドロー」できて、そのために土地を墓地に落とすこともできる。

Life from the Loam / 壌土からの生命 (1)(G)
ソーサリー
あなたの墓地にある土地カードを最大3枚まで対象とし、それをあなたの手札に戻す。
発掘3(あなたがカードを引く場合、代わりにあなたはあなたのライブラリーのカードを上からちょうど3枚、あなたの墓地に置いてもよい。そうした場合、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。そうしなかった場合、カードを1枚引く。)


ロームによって回収する土地はいくつもの役割をこなす。Wastelandは対戦相手の欲張ったマナベースを攻め、Nantuko Monasteryはプレインズウォーカーやプレイヤーにアタックする。土地では不十分な場合はサイクリングランド(Forgotten CaveとTranquil Thicket)によってスペルを引くことができる。いったんロームが動き始めると、こちらのカードアドバンテージについてこられるデッキはレガシーには(もしあるとしても)僅かしかない。
だからデッキにはLife from the Loamを7枚入れている。

ああ、もちろんそのまま7枚のロームを入れてはいない(ルール違反だからね)。「7」枚のロームというのは、擬似的に7枚のロームを入れているということだ。3枚のロームをメインに入れ、4枚目のロームをBurning Wishのターゲットとしてサイドに入れることによって(これにはゲーム2や3でロームを全てサージカルされてしまうのを防ぐ意味もある)。

Burning Wish / 燃え立つ願い (1)(R)
ソーサリー
あなたは、ゲームの外部にあるあなたがオーナーであるソーサリー・カード1枚を選び、そのカードを公開し、あなたの手札に加えてもよい。燃え立つ願いを追放する。


慎重に選んだサイドボードにより、ロームデッキのBurning WishはしばしばDemonic Tutorのようにはたらく。厄介なクリーチャーやプレインズウォーカーの除去?Dreadboreを持ってこよう。対戦相手が面倒なアーティファクトやエンチャントをたくさん出してる?Shattering SpreeかReverent Silenceで分からせよう。Chainer’s Edictはエムラクールにもマングースにも効き、Perishはエルフやマーベリックへの強烈な一撃だ。

もう1枚、サイドボードのカードとして上で言ったDevastating Dreamsがある。このロームデッキの勝利への最短ルートは、Knight of the Reliquaryを解決させ、続けて相手の土地を全て破壊する大きさのDevastating Dreamsを撃つことだ。赤夢はクリーチャーにダメージを与えるのに加えて土地を破壊するため、これで自分の聖遺が死んでしまうことはほとんどない。これにより、Devastating Dreamsはしばしばこちらの聖遺を残すラスゴ+ゲドンになる。

カードチョイスについて話しておきたいことがもう少しあって、フル搭載している2種類のアーティファクト:Chalice of the VoidとMox Diamondだ。
チャリスには1個のカウンターを置きたいことが多い。上のデッキリストを見ると、75枚のうち1マナのカードはたった3枚に抑えられていることに気づくと思う。一方、他の多くのレガシーデッキは12枚かそれ以上の1マナスペルを積んでいることが多い――つまり、チャリスX=1によって相手の無駄ツモ率を20%以上まで上げられるゲームがよくあるってこと!

チャリス1を運用できるように組んだデッキの構造とMox Diamondは強力にシナジーする。こちらのほぼ全てのスペルが2マナだからといって、キャストするのに2ターン目を待たなくても良いんだ!Dark ConfidantもSylvan LibraryもChalice of the Voidも、1ターン目にプレイするのは素晴らしいよ。


マリガンについて

このロームデッキはとても柔軟なため、プレイ中に僕らのした選択が試合の行方に大きな影響を与えることになる。この選択は初手を引いたところから始まっている――正しくロームをプレイするには正しいマリガンが不可欠だ。多くのレガシーデッキのように「土地とスペル」でキープしようと思ったら大間違いだよ。

以下のような手札の例を考えてみよう:

《闇の腹心/Dark Confidant》
《罰する火/Punishing Fire》
《突然の衰微/Abrupt Decay》
《Savannah》
《不毛の大地/Wasteland》
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
《Maze of Ith》


この7枚は間違いなく「土地とスペル」チェックはクリアする。しかし見るべきなのは、この手札ではGreen Sun’s Zenith以外のスペルを実際にはキャストできないということだ。(緑頂点で持ってきた)1ターン目のDryad Arborと、それに続くWastelandでゲームに勝つのに十分かな?ほぼ常にノーだ――このハンドはやり直す必要がある。

でも、上の7枚のうち1枚だけ他のカードに変わったらどうだろう:

《闇の腹心/Dark Confidant》
《罰する火/Punishing Fire》
《突然の衰微/Abrupt Decay》
《Savannah》
《不毛の大地/Wasteland》
《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》


これはまったく違う勝負になる。Wooded Foothillsは前の例にはなかった2色(赤と黒)にアクセスできる。
この手札は相手のデッキに応じていくつかの異なるプレイが可能だ。

1ターン目:Wooded Foothillsをプレイ→BayouをフェッチしてGreen Sun’s Zenithをキャスト→Dryad Arborを持ってくる。

2ターン目:WastelandをプレイしてBayou + Dryad ArborからDark Confidantをキャスト、不毛で相手の土地を割る。

[編集者メモ:Jeffは脳内プレイでさえDazeをケアしてる。いいね!]

この一連のプレイはかなりアグレッシブだが、(相手のマナを同時に攻めているために)序盤のボブに相手が回答できない場合、こちらが赤マナを引ける確率は高い(そして1ターンに2枚のカードを引ける)。

もっと保守的にプレイしたい場合(もしくはボブがすぐに除去されそうな場合)、Wooded FoothillsはBadlandsを持ってくるためにとっておくこともできて、そうすればデッキの4色全てを出せるようになる。これにより2ターン目と3ターン目にPunishing FireとAbrupt Decayを使って相手のプレイに回答できるようになる。そして4ターン目に緑頂点で聖遺を持ってこられる。

どんな初手をキープすべきか、また様々な初手からどんなプレイができるか、という話題だけで簡単に本1冊が埋まってしまう。
というわけで、今日は最後によく聞かれる質問「どうサイドボーディングするか」に触れて終わろうと思う。今のレガシーのメタゲームでよく見かけるアーキタイプに対して、上の75枚で僕がどうサイドするかを以下に書いておくよ。


サイドボーディング

RUG/BUG Delver

Out: -1 Green Sun’s Zenith, -1 Gaddock Teeg, -2 Burning Wish

In: +1 Abrupt Decay, +1 Bojuka Bog, +1 Dreadbore, +1 Maelstrom Pulse

Jund

Out: -1 Green Sun’s Zenith, -1 Gaddock Teeg

In: +1 Abrupt Decay, +1 Bojuka Bog

U/W/R Miracles

Out: -3 Punishing Fire, -1 Life from the Loam, -1 Knight of the Reliquary

In: +1 Abrupt Decay, +1 Gaddock Teeg, +3 Thalia, Guardian of Thraben

Esper Stoneblade

Out: -1 Gaddock Teeg

In: +1 Abrupt Decay

Elves

Out: -1 Knight of the Reliquary, -1 Life from the Loam

In: +1 Abrupt Decay, +1 Gaddock Teeg

Goblins

Out: -4 Chalice of the Void

In: +1 Abrupt Decay, +1 Thoughtseize, +1 Maelstrom Pulse, +1 Dreadbore

Sneak and Show (とコンボ全般)

Out: -3 Abrupt Decay, -1 Punishing Fire

In: +3 Thalia, Guardian of Thraben, +1 Gaddock Teeg


おわりに

ここ5ヶ月間、4色ロームを使ってとても楽しい時間を過ごした。この期間に僕は競技RELの大会に8回参加し、それら全ての通算成績は47-16-8だった(ドローは全てID)。勝率はおよそ75%――高レベルな大会にしては悪くないんじゃないかな。
このデッキについて質問やコメントがあれば気軽にコメント欄に書いてね。

Cheers,

Jeff Hoogland


※訳注:元記事のコメント欄でデッキについて話している部分をざっくり訳で追記します。

Q. Seismic Assaultはテストした?
A. 多くの場合アサルトはオーバーキルだと思う。アサルトが強いのはロームエンジンが動いているときだけど、そうなっている場合はアサルトなしでも勝ってしまう。聖遺や罰する火のようなカードを使えばロームがない状況でも勝負できるよね。

Q. なんでサリアを入れてるの?ミラクルにはそんなに効かないんじゃない?ロームデッキは生物も少ないし。
A. サリアはこちら以上に相手にとってキツいよ。このリストでミラクルとは何度もプレイしたけど、サリアは本当に強かった。他にも、ほぼ全てのコンボとのマッチアップでサリアはエースだね。

Q. 相手がリアニやショーテルじゃないことを祈るしかないんじゃ・・・。
A. そうかな?聖遺からのカラカスでバウンスして、必要なら不毛連打、そしてビートしよう。

コメント

猫沼ゴイフ
2013年5月26日23:17

記事の翻訳お疲れさまです
非常に楽しく拝見させていただきました。

REQUIEM
2013年5月27日17:51

いつも良記事の翻訳ありがとうございます。リンクさせていただきました。今後とも楽しみにしております。

翔たろ
翔たろ
2013年5月29日21:28

翻訳楽しく拝見させていただいてます。リンクさせていただきました。

ネルザ
2013年6月2日23:02

とてもためになる翻訳をありがとうございます。
リンクさせていただきました。

nophoto
ねこちよ
2013年6月5日23:29

いつも楽しく読んでます。翻訳は大変でしょうが、凄く勉強になります(^-^)

Radish
2013年6月12日1:36

> 猫沼カセルを増やす会会長さん
ありがとうございます。こんなペースですが楽しんでいただければ嬉しいです。

> REQUIEMさん
コメントありがとうございます。
なかなか翻訳にあてる時間が取れなくなってしまっていますが、やめないつもりですので気長にお待ちいただければと思います。

> ガス美さん
ありがとうございます。こちらからもリンクさせていただきました。

> ネルザさん
役に立ったようで良かったです。リンクさせていただきますね。

> ねこちよさん
ありがとうございます。自分の勉強にもなるので時間を見つけてがんばります!

ユウキ
ユウキ
2013年6月25日21:10

リンクさせてもらいました!
いつも勉強になりますね。

Radish
2013年6月28日23:49

> ユウさん
コメントありがとうございます。
こちらからもリンクさせていただきました。

ビブリオン
2013年7月1日22:37

いつも楽しく読ませていただいてます。以前、Aggro Loamを使っていたのですが、こちらの記事がLoamをまた使う良いきっかけになったのでリンクさせていただきました。

Radish
2013年7月2日1:29

> クピリチオンさん
コメントありがとうございます。
じっくりコントロールしたりハメパターンもあったりでローム楽しいですよね。
こちらからもリンクさせていただきました。よろしくお願いします。

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