【翻訳】U/B Nivmagus Primer - Joshua Cho
2012年12月15日 翻訳(レガシー) コメント (4)StarCityGamesより。
青黒ニヴメイガスの解説。
構成は多少違いましたが、SCGオープンではバルチモア、ラスベガスと続けて上位に入っていましたね。
ピーキー好きにはうってつけではないでしょうか。
-----
U/B Nivmagus Primer
JOSHUA CHO
12/07
http://www.starcitygames.com/article/25321_UB-Nivmagus-Primer.html
やあ!
前の記事からだいぶ間があいちゃったね。ここのところイマイチな成績続きだったんだ。
負けるのは楽しい。みんな分かってるように、いつも同じではなく変動があるのは素晴らしいことで、それによって僕らは自分よりも才能のある人を倒すことができる。自分より良い相手にはあっという間にやられてしまうというのでは、マジックはすぐに退屈なものになってしまうだろうね。
その一方で、僕らが自分より悪いはずの相手に負けるのも変動があるためだ。
自分の負けをすぐにツキの無さ、変動、あるいは宿命のせいにしてブーブー言うのは避けなきゃいけない罠だ。対戦相手がタイミングバッチリなトップデッキをして、あなたが注意深く築き上げた「見事な」盤面を台無しにしてしまうこともある。それでも毎回負けた後には内省的になって、何が間違っていたかを理解しようとすべきだ。自分のしたミス、とりわけゲームを終わらせてしまうようなミスは自らの過ちから学ぶ機会を与えてくれる。より良いプレイヤーになるには、批判、特に自分自身からの批判に対して心をオープンにしていなければならない。
この長ったらしいイントロで言いたいのは、僕は最近たくさん負けて、それによって長い間じっくりと自分が何をしていたか見つめることができたってことだ。競技レベルのトーナメントに参加するうえでは、こういう機会がたくさんあるのは幸運でもあるけど災難でもあるね。
どうすればマンネリから抜け出せるか考えるのは楽しい。
ここ2ヶ月はほとんど惰性でトーナメントに足を運んでいて、ゲームを楽しめたことはほとんどなかった。
バルチモアでのSCGレガシーオープンのために面白いリストを探していたとき、たまたま先週金曜のGerryの記事(http://www.starcitygames.com/article/25283_Three-Formats-Six-Decklists.html)にたどり着いた。その記事でGerryは複数のフォーマットに渡っていくつかのデッキを考察していた。ほとんどチラ裏みたいな感じで、彼はNivmagus Elementalを主役にしたとても面白い青黒テンポのリストを載せていた。言うまでもなく僕は型破りなデッキをプレイするのが大好きで、そのデッキは期待通りの楽しさだったよ。
デッキ
U/B Tempo
Joshua Cho 24th Place at SCG Legacy Open on 12/2/2012
Creatures (12)
* 4 Death’s Shadow
* 4 Delver of Secrets
* 4 Nivmagus Elemental
Spells (32)
* 2 Clout of the Dominus
* 4 Brainstorm
* 4 Daze
* 4 Flusterstorm
* 4 Force of Will
* 2 Gut Shot
* 4 Snuff Out
* 4 Gitaxian Probe
* 4 Thoughtseize
Lands (16)
* 1 Island
* 1 Swamp
* 1 Misty Rainforest
* 4 Polluted Delta
* 3 Scalding Tarn
* 4 Underground Sea
* 2 Watery Grave
Sideboard
* 3 Pithing Needle
* 3 Tormod’s Crypt
* 1 Clout of the Dominus
* 1 Echoing Truth
* 1 Ensnare
* 2 Ghastly Demise
* 4 Erayo, Soratami Ascendant
Deck Techはここ(http://www.youtube.com/watch?v=fdHD2rztxEI&feature=youtu.be)で見られるよ。
僕がNivmagus Elementalに夢中だってことについては少し書いておいた方がいいだろうね。このカードが最初にスポイルされたときに一目惚れしてしまったんだ。
特にφマナスペルとストーム持ちのカードとのシナジーによって、このカードがモダンで力を発揮するだろうことはたやすく想像できた。PTラヴニカへの回帰で僕はNivmagus Elementalをコンボとして使った。ニヴメイガスを一気に膨らませてTainted StrikeかAssault Strobeで相手に致命的な一撃を加えるターンを作り出すことができるだろう。プロツアーでは思い通りにうまくはいかなかったけど、ニヴメイガスは注目すべきカードとして心に留めていた。
今回のニヴメイガスを使ったレガシーデッキは面白い方針を採用していて、プロツアーで使ったコンボ型とは異なるものになっている。このあいだのSCGインビテーショナルで使った、僕が慣れ親しんでいるまた別のタイプのデッキにそっくりだ。
バルチモアでのリストは、アトランタでのインビテーショナルで使ったリスト(http://sales.starcitygames.com/deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=49543)から間違いなく進化している。
スペースを作るために緑を抜き、Nivmagus Elementalとそれを育てる軽いφマナスペル、Flusterstorm、追加の妨害、そしてとてもコストパフォーマンスの良いエレメンタル巨大化手段が入っている。
変わっているのは、他のデッキが使っているようなレガシーで使える強力なカードが入っていない。より「パワフルな」スペルが自由に使えるレガシーで、特にGut ShotやGitaxian Probe、Watery Graveといったカードに居場所はないように思えるだろう。しかし、このデッキは普通はディスアドバンテージになる要素、ペイライフを積極的に取り入れ、ゲームプランを推し進める手段にしている。
クリーチャー
このデッキのゴールは1マナ生物のうち1体をプレイし、ソイツを相手が対処不能な状態にまで育てることだ。
Death’s Shadowは仕事をさせるためにかなり頑張る必要のあるクリーチャーだ。1ターン目にフェッチを切りWatery Graveを持ってきて、それからThoughtseizeを撃つことによって15ライフでスタートし、序盤のDeath’s Shadowのお膳立てができることはしょっちゅうあるよ。
Delver of Secretsは今のところレガシーでは鉄板で、ひっくり返すためのスペルはたっぷり30枚入っている。
Nivmagus Elementalは非常に優れた序盤の生物だ。こちらには0マナで使えるスペルが多く入っているため、ニヴメイガスはダメージによる除去、たいていはLightning Boltに対して自然と耐性を持つことになる。
ニヴメイガスを使ったクールなトリック
ニヴメイガスを使うのに慣れるには少し時間がかかる。
簡単なトリックもあり、ブロックされたときや直接ダメージにレスポンスして、こちらの0マナスペルは全てパンプアップに使うことができる。
それ以外のトリックはなかなか気づきにくい。ニヴメイガスでできる格好いい動きをいくつか紹介しよう。
* ニヴメイガスが出ているときにあなたの呪文がカウンターされた場合、その呪文を追放して有効活用できることを覚えておこう。その呪文の効果を得たかったかもしれないが、しかし最悪でも2つの+1/+1カウンターにできるのは良いことだ。
* Flusterstormを使うとき、ストームによるコピーは1つずつ解決しよう。相手が1つ目のコピーに対して支払わないことを選んだら、すぐに残り全てのコピーを追放して最大の効果を得よう。
* 自分自身のスペルに対してDazeを使うことができる。Dazeを追放し、コストとして手札に戻した土地を再び出すことで1マナ呪文を使える状態を保てる。
* 加速する必要がある場合、あなた自身のニヴメイガスにSnuff Outを撃つことができる。Death’s Shadowとニヴメイガスが出ているなら、4ライフ払ったうえでSnuff Outを追放することによってパワーが6上がることになる。
妨害
多くの青デッキと同じく、このデッキはレガシーに生息するアンフェアなデッキを妨害するために0マナカウンターに強く依存している。
Force of Will、Daze、そしてThoughtseizeはコンボデッキと戦うときに必要な時間を稼ぐとともに、こちらの数少ないクリーチャーを守る手段でもある。Flusterstormはニヴメイガスを育てる最高の手段でありつつ追加のカウンターにもなっている。
土地
ゲームに勝つのに0か1マナのスペルしかほぼ使わないため、土地では少しインチキが可能だ。RUGデルバーとよく似て、このデッキは1枚か2枚の土地があれば機能する。
Watery Graveを入れる理由については既に触れた。それ以外の土地はかなり素直だ。
一つ覚えておいた方がいいのは、Liliana of the Veilをより気にしなければならないメタの場合、Dryad Arborを調達するためにフェッチランドを変更できるということだ。リリアナを気にしないのであれば、動きをスムーズにするためにお好みの青絡みのフェッチを使える。
問題となるカードたち
全てのデッキがそうであるように、こちらにとって対処が難しいカードを相手が入れているマッチアップがいくつかある。このデッキの場合、特に厳しいマッチアップが2つ3つある。
Abrupt DecayとSupreme Verdict
この2つのラヴニカへの回帰のカードはこちらのプランにとって深刻な脅威となる。通常クリーチャー除去は大きな問題にはならないが、これら2つは打ち消されない能力によってこちらのカウンターをすり抜けてくる。
というわけで、この2枚にどうやって対処するかには頭を絞る必要がある。衰微や評決が盤面に影響を与える前にThoughtseizeで捨てさせてしまうのが一番いい。そしてClout of the Dominusはこちらの勝利手段が衰微で死ぬのを防ぐ手段になってくれる。
CounterbalanceとSensei’s Divining Top
こちらの勝利手段が全て1マナなので相殺は本当に厳しいカードで、いったん相手が独楽とのコンボを完成させてしまえばこちらはほとんど完全にロックされてしまう。彼らは単に独楽を使ってカードを引き、それをライブラリトップに乗せるだけでこちらをゲームから閉め出してしまえる。
これに対抗するベストな方法は、先手先手でハンデスを撃つか、Pithing Needleを独楽に刺すか、あるいはコンボパーツのいずれかを解決させないかだ。
Engineered ExplosivesとAcademy Ruins
爆薬X=1によってこちらの脅威のうち裏返ったデルバー以外は使いものにならなくなってしまう。爆薬を使うデッキの多くはAcademy Ruinsを入れて繰り返し場に戻してくるので、この問題への対策は難しい。爆薬でロックされるのを防ぐための最良の選択肢は針だ。
Swords to Plowshares
ソープロはDeath’s Shadowに頼るデッキにとって大きな問題だ。ソープロによって2体以上のDeath’s Shadowを場に出すのが難しくなる。1体を農場送りにされるとこちらのライフが13になり、残りの死の影も死んでしまうためだ。
ソープロ入りのデッキ相手では、本当に必要なとき以外は死の影を追加で出すことには慎重になろう。
サイドボードの手引き
問題となるカードが明らかになったところで、よくあるマッチアップに対してどうサイドすべきかを見てみよう。
バーン
ある意味では、Death’s Shadowを大きくするために必死になる必要のないマッチアップだ。そのターン中に死の影で勝てるか、相手が何を持っているか完全に分かっているときを除き、できるだけペイライフしないことをオススメする。
何をケアすべきか明らかにするためにギタ調と囲いを使い、自分のライフトータルにはよくよく注意を払おう。速いクロックで相手を仕留められるようにすべきだが、彼らが軽いスペルの連打によってあなたをいきなり殺してくることは忘れちゃいけない。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus
Out: 4 Snuff Out, 1 Thoughtseize
このサイドプランは相手がクリーチャー多めの場合には変わりうる。相手がFigure of Destinyなどの生物をアタック要員として採用している場合は、Gut Shotと追加のThoughtseizeが抜く候補になる。そうでない場合、このマッチアップで最大の死に札はSnuff Outだ。そしてバーンに対してすごい力を発揮するErayoをサイドインすることになる。Erayoをプレイして反転させ、相手が限られた手札でこちらに20点与えるのを難しくしてしまうことがバーン相手での主な勝利ルートだ。
盤面で圧力をかけ、相手が簡単にあなたに直接ダメージを打ち込めないようにしよう。カウンターはまさにあなたを殺す一撃を弾くために温存し、序盤に生物を出してクロックをかけよう。このことを忘れなければ、バーン相手はいくらか緊張感はあるもののかなり楽なマッチアップだと気づくはずだ。
RUGデルバー
このマッチアップについてはよく尋ねられる。そして実際のところこちらがかなり有利なんだ。
あなたは相手のデルバーとタルモを殺す手段を大量に持っていて、Nivmagus ElementalとDeath’s Shadowはマングースを含む相手の生物を簡単に上回ることができる。彼らにはこちらの脅威へのまともな対処手段がサイド後のPyroblastしかなく、ニヴメイガスを出して成長させればそのまま勝利まで連れて行ってくれる。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus, 2 Ghastly Demise, 1 Ensnare
Out: 4 Force of Will, 4 Daze (on the draw), 4 Flusterstorm (on the play)
あなたの手札2枚を使って対処するに値するスペルを相手は入れていない。だからウィルは簡単に抜ける。Dazeは後手では常に悪く、こちらが展開で遅れを取ればRUGはあっさりそのまま勝ってくる。
先攻のときはDazeを有効に使うことができるので、Flusterstormを抜く。Flusterstormにはあまり良い対象がないのと、ニヴメイガスをそこまで巨大にしなくても相手の生物を上回れるためだ。
Cloutは相手が入れてくるであろうPyroblastを防ぐ優れた盾になり、Ghastly Demiseはマングース以外のクリーチャーを殺す追加の手段となり、Ensnareは相手が横に並べてきたときの突破手段を与えてくれる。
RUGデルバーは2つ目の有利なマッチアップだ。
青白奇跡
これはもっとも厳しいマッチアップの一つだ。さっき明らかにした問題カードを山ほど使って彼らのゲームプランは組み立てられている。
あなたは序盤に脅威を出し、相手がボードを掌握できるようになる前に倒せるように祈らなければならない。いったん彼らがゲームのコントロールを握ってしまったら、突破することはほぼ不可能だ。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 3 Pithing Needle
Out: 4 Snuff Out, 2 Gut Shot, 1 Flusterstorm
繰り返すが、ソープロ、評決、爆薬、そして相殺独楽は全てサイド後にも心配しなければならないカードたちだ。追加のCloutをサイドインするのはオススメできない。既に2枚入っているのと、相手に対抗し、早期にエラヨウを反転させるためにはメインボードのスペルの多くを残しておく必要があるためだ。Pithing Needleでは多くの場合Engineered Explosivesを指定し、続いて2番目に独楽を指定すべきだ。
ヌルいプレイは決してせず、最高の引きを祈ろう。それでもこのデッキにとって奇跡は間違いなく楽な相手ではない。
BUGデルバー
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus
Out: 1 Snuff Out, 4 Daze (on the draw), 4 Force of Will (on the play)
この試合はRUGとのマッチアップに似た展開になる。しかしPernicious Deed、Abrupt Decay、そしてときどき入っているTombstalkerのようなハードパンチャーには注意が必要だ。
あなたのクリーチャーは相手よりも大きくなるはずだが、それでもCloutは彼らのターゲット除去からこちらの脅威を守る手段としてとても重要になる。全体除去を解決させないようにすれば有利に進められるはずだ。
楽しいカードが大量に入っているだけでなく、複雑な選択肢がたくさんあるデッキをプレイしたいなら、このデッキを試してみることを強くオススメするよ。
毎ゲームすごく緊張感がある。ニヴメイガスを育てるためにどれぐらい積極的にスペルをピッチで撃っていけるか、あるいは死の影を大きくするためにどの程度まで自分にダメージを与えられるか。これらを考えるうえで相手のプランを知ることがとても重要になる。幸いこちらはGitaxian ProbeとThoughtseizeによって相手の手札を何度も見ることができる。この情報によって数ターン後までのプランを立て、先の展開の感触をつかみ、相手に(自分に)対して一気に畳み掛けるべきときはいつなのか、タイミングを図ろう。
今週末はロサンゼルスでのインビテーショナル前の最後のSCGオープンが開かれる。もし行こうかどうか迷っているなら、是非行くことをオススメするよ。インビテーショナルに招待されることは名誉という意味でも金銭面でもとても価値がある。僕はラスベガスには参加できないけど、ロサンゼルスでの今年最後のインビテーショナルに参加するのはすごく楽しみにしてる。読者のみんなとそこで会えますように!
いつも読んでくれてありがとう。
Josh Cho
青黒ニヴメイガスの解説。
構成は多少違いましたが、SCGオープンではバルチモア、ラスベガスと続けて上位に入っていましたね。
ピーキー好きにはうってつけではないでしょうか。
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U/B Nivmagus Primer
JOSHUA CHO
12/07
http://www.starcitygames.com/article/25321_UB-Nivmagus-Primer.html
やあ!
前の記事からだいぶ間があいちゃったね。ここのところイマイチな成績続きだったんだ。
負けるのは楽しい。みんな分かってるように、いつも同じではなく変動があるのは素晴らしいことで、それによって僕らは自分よりも才能のある人を倒すことができる。自分より良い相手にはあっという間にやられてしまうというのでは、マジックはすぐに退屈なものになってしまうだろうね。
その一方で、僕らが自分より悪いはずの相手に負けるのも変動があるためだ。
自分の負けをすぐにツキの無さ、変動、あるいは宿命のせいにしてブーブー言うのは避けなきゃいけない罠だ。対戦相手がタイミングバッチリなトップデッキをして、あなたが注意深く築き上げた「見事な」盤面を台無しにしてしまうこともある。それでも毎回負けた後には内省的になって、何が間違っていたかを理解しようとすべきだ。自分のしたミス、とりわけゲームを終わらせてしまうようなミスは自らの過ちから学ぶ機会を与えてくれる。より良いプレイヤーになるには、批判、特に自分自身からの批判に対して心をオープンにしていなければならない。
この長ったらしいイントロで言いたいのは、僕は最近たくさん負けて、それによって長い間じっくりと自分が何をしていたか見つめることができたってことだ。競技レベルのトーナメントに参加するうえでは、こういう機会がたくさんあるのは幸運でもあるけど災難でもあるね。
どうすればマンネリから抜け出せるか考えるのは楽しい。
ここ2ヶ月はほとんど惰性でトーナメントに足を運んでいて、ゲームを楽しめたことはほとんどなかった。
バルチモアでのSCGレガシーオープンのために面白いリストを探していたとき、たまたま先週金曜のGerryの記事(http://www.starcitygames.com/article/25283_Three-Formats-Six-Decklists.html)にたどり着いた。その記事でGerryは複数のフォーマットに渡っていくつかのデッキを考察していた。ほとんどチラ裏みたいな感じで、彼はNivmagus Elementalを主役にしたとても面白い青黒テンポのリストを載せていた。言うまでもなく僕は型破りなデッキをプレイするのが大好きで、そのデッキは期待通りの楽しさだったよ。
デッキ
U/B Tempo
Joshua Cho 24th Place at SCG Legacy Open on 12/2/2012
Creatures (12)
* 4 Death’s Shadow
* 4 Delver of Secrets
* 4 Nivmagus Elemental
Spells (32)
* 2 Clout of the Dominus
* 4 Brainstorm
* 4 Daze
* 4 Flusterstorm
* 4 Force of Will
* 2 Gut Shot
* 4 Snuff Out
* 4 Gitaxian Probe
* 4 Thoughtseize
Lands (16)
* 1 Island
* 1 Swamp
* 1 Misty Rainforest
* 4 Polluted Delta
* 3 Scalding Tarn
* 4 Underground Sea
* 2 Watery Grave
Sideboard
* 3 Pithing Needle
* 3 Tormod’s Crypt
* 1 Clout of the Dominus
* 1 Echoing Truth
* 1 Ensnare
* 2 Ghastly Demise
* 4 Erayo, Soratami Ascendant
Deck Techはここ(http://www.youtube.com/watch?v=fdHD2rztxEI&feature=youtu.be)で見られるよ。
僕がNivmagus Elementalに夢中だってことについては少し書いておいた方がいいだろうね。このカードが最初にスポイルされたときに一目惚れしてしまったんだ。
特にφマナスペルとストーム持ちのカードとのシナジーによって、このカードがモダンで力を発揮するだろうことはたやすく想像できた。PTラヴニカへの回帰で僕はNivmagus Elementalをコンボとして使った。ニヴメイガスを一気に膨らませてTainted StrikeかAssault Strobeで相手に致命的な一撃を加えるターンを作り出すことができるだろう。プロツアーでは思い通りにうまくはいかなかったけど、ニヴメイガスは注目すべきカードとして心に留めていた。
今回のニヴメイガスを使ったレガシーデッキは面白い方針を採用していて、プロツアーで使ったコンボ型とは異なるものになっている。このあいだのSCGインビテーショナルで使った、僕が慣れ親しんでいるまた別のタイプのデッキにそっくりだ。
バルチモアでのリストは、アトランタでのインビテーショナルで使ったリスト(http://sales.starcitygames.com/deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=49543)から間違いなく進化している。
スペースを作るために緑を抜き、Nivmagus Elementalとそれを育てる軽いφマナスペル、Flusterstorm、追加の妨害、そしてとてもコストパフォーマンスの良いエレメンタル巨大化手段が入っている。
変わっているのは、他のデッキが使っているようなレガシーで使える強力なカードが入っていない。より「パワフルな」スペルが自由に使えるレガシーで、特にGut ShotやGitaxian Probe、Watery Graveといったカードに居場所はないように思えるだろう。しかし、このデッキは普通はディスアドバンテージになる要素、ペイライフを積極的に取り入れ、ゲームプランを推し進める手段にしている。
クリーチャー
このデッキのゴールは1マナ生物のうち1体をプレイし、ソイツを相手が対処不能な状態にまで育てることだ。
Death’s Shadowは仕事をさせるためにかなり頑張る必要のあるクリーチャーだ。1ターン目にフェッチを切りWatery Graveを持ってきて、それからThoughtseizeを撃つことによって15ライフでスタートし、序盤のDeath’s Shadowのお膳立てができることはしょっちゅうあるよ。
Delver of Secretsは今のところレガシーでは鉄板で、ひっくり返すためのスペルはたっぷり30枚入っている。
Nivmagus Elementalは非常に優れた序盤の生物だ。こちらには0マナで使えるスペルが多く入っているため、ニヴメイガスはダメージによる除去、たいていはLightning Boltに対して自然と耐性を持つことになる。
ニヴメイガスを使ったクールなトリック
ニヴメイガスを使うのに慣れるには少し時間がかかる。
簡単なトリックもあり、ブロックされたときや直接ダメージにレスポンスして、こちらの0マナスペルは全てパンプアップに使うことができる。
それ以外のトリックはなかなか気づきにくい。ニヴメイガスでできる格好いい動きをいくつか紹介しよう。
* ニヴメイガスが出ているときにあなたの呪文がカウンターされた場合、その呪文を追放して有効活用できることを覚えておこう。その呪文の効果を得たかったかもしれないが、しかし最悪でも2つの+1/+1カウンターにできるのは良いことだ。
* Flusterstormを使うとき、ストームによるコピーは1つずつ解決しよう。相手が1つ目のコピーに対して支払わないことを選んだら、すぐに残り全てのコピーを追放して最大の効果を得よう。
* 自分自身のスペルに対してDazeを使うことができる。Dazeを追放し、コストとして手札に戻した土地を再び出すことで1マナ呪文を使える状態を保てる。
* 加速する必要がある場合、あなた自身のニヴメイガスにSnuff Outを撃つことができる。Death’s Shadowとニヴメイガスが出ているなら、4ライフ払ったうえでSnuff Outを追放することによってパワーが6上がることになる。
妨害
多くの青デッキと同じく、このデッキはレガシーに生息するアンフェアなデッキを妨害するために0マナカウンターに強く依存している。
Force of Will、Daze、そしてThoughtseizeはコンボデッキと戦うときに必要な時間を稼ぐとともに、こちらの数少ないクリーチャーを守る手段でもある。Flusterstormはニヴメイガスを育てる最高の手段でありつつ追加のカウンターにもなっている。
土地
ゲームに勝つのに0か1マナのスペルしかほぼ使わないため、土地では少しインチキが可能だ。RUGデルバーとよく似て、このデッキは1枚か2枚の土地があれば機能する。
Watery Graveを入れる理由については既に触れた。それ以外の土地はかなり素直だ。
一つ覚えておいた方がいいのは、Liliana of the Veilをより気にしなければならないメタの場合、Dryad Arborを調達するためにフェッチランドを変更できるということだ。リリアナを気にしないのであれば、動きをスムーズにするためにお好みの青絡みのフェッチを使える。
問題となるカードたち
全てのデッキがそうであるように、こちらにとって対処が難しいカードを相手が入れているマッチアップがいくつかある。このデッキの場合、特に厳しいマッチアップが2つ3つある。
Abrupt DecayとSupreme Verdict
この2つのラヴニカへの回帰のカードはこちらのプランにとって深刻な脅威となる。通常クリーチャー除去は大きな問題にはならないが、これら2つは打ち消されない能力によってこちらのカウンターをすり抜けてくる。
というわけで、この2枚にどうやって対処するかには頭を絞る必要がある。衰微や評決が盤面に影響を与える前にThoughtseizeで捨てさせてしまうのが一番いい。そしてClout of the Dominusはこちらの勝利手段が衰微で死ぬのを防ぐ手段になってくれる。
CounterbalanceとSensei’s Divining Top
こちらの勝利手段が全て1マナなので相殺は本当に厳しいカードで、いったん相手が独楽とのコンボを完成させてしまえばこちらはほとんど完全にロックされてしまう。彼らは単に独楽を使ってカードを引き、それをライブラリトップに乗せるだけでこちらをゲームから閉め出してしまえる。
これに対抗するベストな方法は、先手先手でハンデスを撃つか、Pithing Needleを独楽に刺すか、あるいはコンボパーツのいずれかを解決させないかだ。
Engineered ExplosivesとAcademy Ruins
爆薬X=1によってこちらの脅威のうち裏返ったデルバー以外は使いものにならなくなってしまう。爆薬を使うデッキの多くはAcademy Ruinsを入れて繰り返し場に戻してくるので、この問題への対策は難しい。爆薬でロックされるのを防ぐための最良の選択肢は針だ。
Swords to Plowshares
ソープロはDeath’s Shadowに頼るデッキにとって大きな問題だ。ソープロによって2体以上のDeath’s Shadowを場に出すのが難しくなる。1体を農場送りにされるとこちらのライフが13になり、残りの死の影も死んでしまうためだ。
ソープロ入りのデッキ相手では、本当に必要なとき以外は死の影を追加で出すことには慎重になろう。
サイドボードの手引き
問題となるカードが明らかになったところで、よくあるマッチアップに対してどうサイドすべきかを見てみよう。
バーン
ある意味では、Death’s Shadowを大きくするために必死になる必要のないマッチアップだ。そのターン中に死の影で勝てるか、相手が何を持っているか完全に分かっているときを除き、できるだけペイライフしないことをオススメする。
何をケアすべきか明らかにするためにギタ調と囲いを使い、自分のライフトータルにはよくよく注意を払おう。速いクロックで相手を仕留められるようにすべきだが、彼らが軽いスペルの連打によってあなたをいきなり殺してくることは忘れちゃいけない。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus
Out: 4 Snuff Out, 1 Thoughtseize
このサイドプランは相手がクリーチャー多めの場合には変わりうる。相手がFigure of Destinyなどの生物をアタック要員として採用している場合は、Gut Shotと追加のThoughtseizeが抜く候補になる。そうでない場合、このマッチアップで最大の死に札はSnuff Outだ。そしてバーンに対してすごい力を発揮するErayoをサイドインすることになる。Erayoをプレイして反転させ、相手が限られた手札でこちらに20点与えるのを難しくしてしまうことがバーン相手での主な勝利ルートだ。
盤面で圧力をかけ、相手が簡単にあなたに直接ダメージを打ち込めないようにしよう。カウンターはまさにあなたを殺す一撃を弾くために温存し、序盤に生物を出してクロックをかけよう。このことを忘れなければ、バーン相手はいくらか緊張感はあるもののかなり楽なマッチアップだと気づくはずだ。
RUGデルバー
このマッチアップについてはよく尋ねられる。そして実際のところこちらがかなり有利なんだ。
あなたは相手のデルバーとタルモを殺す手段を大量に持っていて、Nivmagus ElementalとDeath’s Shadowはマングースを含む相手の生物を簡単に上回ることができる。彼らにはこちらの脅威へのまともな対処手段がサイド後のPyroblastしかなく、ニヴメイガスを出して成長させればそのまま勝利まで連れて行ってくれる。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus, 2 Ghastly Demise, 1 Ensnare
Out: 4 Force of Will, 4 Daze (on the draw), 4 Flusterstorm (on the play)
あなたの手札2枚を使って対処するに値するスペルを相手は入れていない。だからウィルは簡単に抜ける。Dazeは後手では常に悪く、こちらが展開で遅れを取ればRUGはあっさりそのまま勝ってくる。
先攻のときはDazeを有効に使うことができるので、Flusterstormを抜く。Flusterstormにはあまり良い対象がないのと、ニヴメイガスをそこまで巨大にしなくても相手の生物を上回れるためだ。
Cloutは相手が入れてくるであろうPyroblastを防ぐ優れた盾になり、Ghastly Demiseはマングース以外のクリーチャーを殺す追加の手段となり、Ensnareは相手が横に並べてきたときの突破手段を与えてくれる。
RUGデルバーは2つ目の有利なマッチアップだ。
青白奇跡
これはもっとも厳しいマッチアップの一つだ。さっき明らかにした問題カードを山ほど使って彼らのゲームプランは組み立てられている。
あなたは序盤に脅威を出し、相手がボードを掌握できるようになる前に倒せるように祈らなければならない。いったん彼らがゲームのコントロールを握ってしまったら、突破することはほぼ不可能だ。
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 3 Pithing Needle
Out: 4 Snuff Out, 2 Gut Shot, 1 Flusterstorm
繰り返すが、ソープロ、評決、爆薬、そして相殺独楽は全てサイド後にも心配しなければならないカードたちだ。追加のCloutをサイドインするのはオススメできない。既に2枚入っているのと、相手に対抗し、早期にエラヨウを反転させるためにはメインボードのスペルの多くを残しておく必要があるためだ。Pithing Needleでは多くの場合Engineered Explosivesを指定し、続いて2番目に独楽を指定すべきだ。
ヌルいプレイは決してせず、最高の引きを祈ろう。それでもこのデッキにとって奇跡は間違いなく楽な相手ではない。
BUGデルバー
In: 4 Erayo, Soratami Ascendant, 1 Clout of the Dominus
Out: 1 Snuff Out, 4 Daze (on the draw), 4 Force of Will (on the play)
この試合はRUGとのマッチアップに似た展開になる。しかしPernicious Deed、Abrupt Decay、そしてときどき入っているTombstalkerのようなハードパンチャーには注意が必要だ。
あなたのクリーチャーは相手よりも大きくなるはずだが、それでもCloutは彼らのターゲット除去からこちらの脅威を守る手段としてとても重要になる。全体除去を解決させないようにすれば有利に進められるはずだ。
楽しいカードが大量に入っているだけでなく、複雑な選択肢がたくさんあるデッキをプレイしたいなら、このデッキを試してみることを強くオススメするよ。
毎ゲームすごく緊張感がある。ニヴメイガスを育てるためにどれぐらい積極的にスペルをピッチで撃っていけるか、あるいは死の影を大きくするためにどの程度まで自分にダメージを与えられるか。これらを考えるうえで相手のプランを知ることがとても重要になる。幸いこちらはGitaxian ProbeとThoughtseizeによって相手の手札を何度も見ることができる。この情報によって数ターン後までのプランを立て、先の展開の感触をつかみ、相手に(自分に)対して一気に畳み掛けるべきときはいつなのか、タイミングを図ろう。
今週末はロサンゼルスでのインビテーショナル前の最後のSCGオープンが開かれる。もし行こうかどうか迷っているなら、是非行くことをオススメするよ。インビテーショナルに招待されることは名誉という意味でも金銭面でもとても価値がある。僕はラスベガスには参加できないけど、ロサンゼルスでの今年最後のインビテーショナルに参加するのはすごく楽しみにしてる。読者のみんなとそこで会えますように!
いつも読んでくれてありがとう。
Josh Cho
コメント
海外記事を読むのが好きで辞書を片手に必死に読んでいますが、
やはり分からないところが多く、苦労しています。
そのような中で翻訳記事を読むのは非常に参考になりました。
これからも楽しみにさせていただきたいと思います。
はじめまして。
好きなものが題材だと英語を読むのも頑張れますよね。
参考にしていただけたようで良かったです。
こちらからもリンクさせていただきますね。よろしくお願いします。
とても読みやすい翻訳記事で大変参考になりました。
今後の更新を楽しみにさせていただきます。
はじめまして。コメントありがとうございます。
のんびりやっていきますがよろしくお願いします。
こちらからもリンクさせていただきますね。