StarCityGamesより。
マリガン判断について。

先日の記事を訳して、リスク評価が難しい場面といえばマリガン判断だよなあと思いながらSCGを眺めていたら、こんな記事があるのを見つけました。


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Reasons To Keep Keeping
By Reid Duke
06/07/2012

http://www.starcitygames.com/magic/fundamentals/24240_Reasons_To_Keep_Keeping.html

私はよくみんなにマリガン判断が「ルーズ」だと責められる。ある基準では、それは完全に正しい。
しかしこの言葉――ルーズ――は私にとっては何の意味もない。私の中では「ルーズ」も「タイト」もない。あるのはただ良い判断と悪い判断だけだ。

マリガンは我々がマジックで直面する一番大変な選択の一つだろう。良いプレイヤーはたくさんマリガンし、弱いプレイヤーは十分にマリガンしない、という多くのプレイヤーに広まっているメンタリティーによってマリガンはさらに困難なものになる。
ぎりぎりな初手について何人かの人に尋ねれば、いつも多くの人が「マリガンだ」と答えるだろうが、彼らが自分自身で判断するとき実際にマリガンする人はもっと少ないだろう。「キープがルーズな人」なんて汚名を着たい人はいない。

悪いハンドをキープして負けたとき、自分が馬鹿者のような気持ちになるだろう。自分の小さな汚点を見た人に馬鹿者だと思われることを考えると、いっそう切なくなる。その一方で、マリガンして負けたとき、誰があなたを非難できるだろう。

「負けたよ。でもゲーム3はダブマリだったんだ。」

「可哀想に。悔しかっただろうが、運命は残酷なものだよ。」

我々はこれを乗り越える必要がある!勝ちは勝ち、負けは負けだ。判断をくだすとき、他人があなたの判断をどう考えるかなんてことは考慮すべきではない。
弱いプレイヤーがキープしすぎるというのは事実かもしれないが、マリガンが足りないことと同じぐらいマリガンしすぎることも問題なんだ!
これは多くの才能あるプレイヤーたちを悩ませている問題だと私は考えている。アグレッシブにマリガンすべきときもあれば、そうすべきでないときもある。

ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe
思案/Ponder
漸増爆弾/Ratchet Bomb
蒸気の絡みつき/Vapor Snag
大建築家/Grand Architect
呪文滑り/Spellskite


GPミネアポリスでの準々決勝。青白デルバーを使うBenjamin "The Beast" Friedmanが先手1ターン目にGitaxian Probeをプレイし、Brad Nelsonがテーブルに広げた6枚の手札が上記のものだ。

観客が集まってきて、この瞬間を語り継ぐために携帯やカメラを準備した。今頃は数千人のプレイヤーがこのノーランドキープを目にし、Nelson老の手痛い出費を大笑いしていることだろう。
しかし私はそうはできなかった。

これは良いキープだ。このハンドはキープに値するだけでなく、マリガンすることは取り返しのつかないミスだろうと思う。
この2つのデッキのマッチアップでは、Nelsonが序盤のうちにFriedmanの答えられないことをやれる見込みはほとんどない。Bradは「まともなゲーム」の末に勝つしかないとすると、5枚までマリガンすることは巨大な――ほとんど乗り越えられない――ディスアドバンテージになる。
この6枚のハンドは合理的で、勝利への道筋(島をドローする)が見えている。しかしマリガンした5枚のハンドはそうではない。

Bradはこのハンドをキープしてゲームに、そしてマッチに勝ち、グランプリ決勝にまでたどり着いた。
必要だった土地をうまくトップしたという点で彼は「ツイて」いた。しかし、この場面でマリガンするプレイヤーは数え切れないほどいて、彼らは5枚(あるいは4枚、3枚、2枚)のカードでスタートし、勝つためにはもっと大幅に「ツイて」いなければならなくなる。

悪い局面で最高の選択をしたミスターNelsonに拍手喝采しよう!他の多くのトッププレイヤーたちはマリガンをして、生きて帰っては来ないだろう。

マジックに関するシンプルで重要な事実を一度は書き下しておいた方が良いだろう:マリガンは悪い。少ないカードでゲームを始めることはあなたの勝率を劇的に落とす。

良くない初手に出くわしたとき、あなたは2つの良くない選択肢(キープかマリガン)から選ぶ必要のある悪い局面にいる、と捉えよう。
しかし絶望する必要はないし、手の施しようがないわけではない。マリガンについて、落ち着いて、思慮深く、正しい判断をする助けとなるのがこの記事の目標だ。

マリガン基準は単純化しすぎてしまう傾向がある。
あり得る無数の初手に対して役に立つガイドラインや比較の基準があれば楽なものだ。しかし現実には、まったく同じプレイヤーがおらず、まったく同じマッチアップがないのと同じように、まったく同じ手札もない。
マリガン基準を単純化しすぎるのは危険だ。具体的に、多くの人が誤って頼りにしている2つの「偽のガイドライン」を取り上げようと思う。


「このカードは既にマリガンしているのと同じだ」

これはいつも耳にする。初手にあるカードをキャストするための正しい土地が同時にない場合、彼らは7枚の手札が既に6枚になっているかのように考え、「タダで」マリガンできると自分を納得させてしまうのだろう。
極端な場合を除き、これは良くない態度だ。

島/Island
島/Island
蒸気の絡みつき/Vapor Snag
マナ漏出/Mana Leak
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage
聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft
修復の天使/Restoration Angel


このハンドには白マナを生む手段がなく、2枚の白いカードがある。とはいえ、先手後手によらず私はこれをキープする。
青マナだけで勝つのではなく、どこかの時点で(はじめの4ターンでなくてもよい)白マナを引き込んでトラフトや修復の天使を唱え、そこから勝ちにいくプランだ。手札にある青いカードとライブラリに残っているカードでそのための時間を稼げる。

「このカードは既にマリガン」のガイドラインに従えば、5枚のカード、Island, Island, Vapor Snag, Mana Leak, Snapcaster Mageを見て、これらを新たな6枚のカードに交換するかどうか考えるのだろう。それならマリガンだ。
これが、このガイドラインがミスリーディングだという理由だ。
たしかに白マナのないハンドをキープするのは理想的ではない。しかし、白カード2枚の存在と、白マナを引く可能性、そして後からこれらのカードをキャストすることを考えれば、判断はキープの方に傾く。


「土地を引けなかったら負けだ」

土地が置けないのを好む人はいない。私は特に2枚目や3枚目の土地が置けないのが嫌いだ。思うに、Brad Nelsonだって1枚目の土地が置けないのは同じぐらい嫌なはずだ!
しかし、もしそうなっても、彼がすぐに投了する必要があるわけではない。

死が差し迫っていないのならば、マナスクリューから抜け出すためのドローをする絶好のタイミングだ。あなたには溜めておいた手札がある!
単に、土地が詰まっている間にあなたを倒せる適切なドローを対戦相手がしないこともときどきある。そのうえ、私は土地の少ない初手が来たら、マナスクリューを抜け出すドローをする時間を稼ぐ手段を探しにかかる。

黒割れの崖/Blackcleave Cliffs
火柱/Pillar of Flame
捨て身の狂乱/Desperate Ravings
捨て身の狂乱/Desperate Ravings
マナ漏出/Mana Leak
金屑の嵐/Slagstorm
解放された者、カーン/Karn Liberated


経験から言うと、このハンドは何があろうとマリガンする人が多いだろう。上に挙げた「偽のガイドライン」の両方が適用できるためだ。
対戦相手のデッキが分からない場合、後手のグリクシスコントロールとしては私はこれをキープする。

私がすぐにゲームに負ける可能性がかなりある、と偽のガイドラインを適用して異議を唱える人がいるかもしれない。デッキには26枚(残り25枚)の土地が入っており、私が2枚目の土地を置けずに負ける確率は(28/53)(27/52)=27%ある。
これには、2枚目の土地を置けなくとも自動的に負けになるわけではない、と反論しよう。相手はおそらくPillar of Flameが効くカードを引くだろう。私がSlagstormを撃てるマナを揃えた瞬間、これが復活の時だ。

2つ目の異議として、Karn Liberatedは「既にマリガンだ」と考える人がいるかもしれない。これは7マナで、私の手札には1枚の土地しかない。
グリクシスコントロールは勝つときに6マナか7マナまで到達する必要がある。つまり、私のプランはカーンをキャストできるようになるまでゲームを引き伸ばすことだ。私は結局カーンを使えるようになるだろう。
特にこの例では、私はDesperate Ravingsも持っている。Desperate Ravingsによって手札で最も価値の低いカードを「サイクリング」することができる一方で、マリガンして6枚になった場合、純粋にカードの量からくるリソース不足に私は苦しむことになるだろう。

私がこれらを「偽のガイドライン」と呼ぶのは、これらが常に適用できるわけではないからで、常に間違っているからではない。土地を置けないことが敗北に等しいマッチアップはたしかにある。あるカードを「既にマリガンだ」と考えてよい場面はたしかにある。
1つの例は、コントロールデッキでフィニッシャーがたくさん初手に来てしまった場合だ。初手にGrave Titanが3枚ある場合、2枚目はそんなに良くないし、3枚目はおそらくマリガンと同じだと考えられる(誰が勝つために3枚のGrave Titanをキャストする必要があるんだ!?)

いくつかのデッキには実際は引きたくないカードが入っている。アグロな殻デッキで手札に来てしまった1枚挿しのエリシュにはほとんど意味がない。
Natural Orderデッキで初手にProgenitusが来てしまったら大問題だ!これを「サイクリング」できるBrainstormの存在によって多少複雑ではあるが、この場合Progenitusはマリガン以上に悪い。


ここまで、マリガンしすぎることとマリガン基準を単純化しすぎることの危険性を指摘してきた。しかしこういった情報が役に立つのは、マリガン判断に影響を与えるのは何かを知ってこそだ。

どれぐらいアグレッシブにマリガンすべきか?

マリガン基準の全てを網羅するガイドラインがあり得ない理由は、マリガン判断が完全に試合のコンテキストにもとづいてなされるためだ。
賢いマリガンをするには、あなたのデッキが対戦相手に対してどのように闘うのか、そのゲームがどのような展開になりそうか、そして勝敗を決めるのに何が重要になるかを理解することが必要だ。

カードの量はどの程度重要か?

ゲーム終盤まで土地を置き続ける必要はあるだろうか?もしそうならマリガンはなるべくしない方がよい。
あなたのデッキでは、あるいはそのマッチアップでは、弱いカードを何らかの方法で「サイクリング」(キャストせずに有効活用)できるだろうか?つまり、Brainstormでライブラリに戻したり、Faithless Lootingで捨てたり、Force of Willのピッチコストにしたりといった、死に札を活用する方法だ。
もし対戦相手が1ターン目に「Raven’s Crimeをそちらに」とやってくる可能性が高いなら、なるべくマリガンしない方がよい。

あなたのデッキは何か?

あなたのデッキのゲームプランはどんなものだろうか?
上で例を挙げたグリクシスコントロールの場合、相手との交換をたくさん行い、遅いドロースペルを使って小さなアドバンテージを継続的に積み重ねるプランだ。ゲーム開始時のカードを自発的に減らすことはこのプランとまったく正反対で、このデッキの使い手はアグレッシブにマリガンすべきではない。

一方で、イニストラードブロック構築のボロスアグロを取り上げよう。これはスピードをアドバンテージとするデッキだ。
同じように終盤に突入した場合、ボロスは大きなディスアドバンテージを背負うことになる。複数の軽く、効率の良いカードが、対戦相手の積んでいる高原の狩りの達人や忌むべき者のかがり火と交換されてしまうからだ。
このデッキの力を引き出すには速い手札であることを確かめる必要があるため、ボロスの使い手はよりアグレッシブにマリガンをすべきだ。

例としてイニストラードブロック構築のボロスを選んだのは、マリガン判断で重要となるもう一つ別の要素、ゲームに尋常でなく大きな影響を与える1枚のカード、をこのデッキが持っているためだ。
ブロック構築ではカードプールの制約が厳しいため、カードパワーの大きな不均衡が生じることがある。例えば、ボロスは初手にChampion of the Parishがない場合と比べて、ある場合には劇的に勝率が向上する。このことを認識し、初手にChampionがある場合はあまりマリガンせず、ない場合は積極的にマリガンするようにすべきだ。

どんなマッチアップか?

多くの人にとってよりなじみのあるシチュエーションは、極端なデッキ(ストームコンボ、ドレッジ、赤単アグロなど)に対するサイド後の場面だ。引ければ劇的に勝率を向上させるサイドカードが1種類はデッキに入っているだろう。アグレッシブにマリガンだ!

ゲームプランの修正が必要なマッチアップがあるかもしれない。マリガン基準もそれにしたがって変えるべきだ。
同じ例で話をすると、グリクシスコントロールは赤緑ビートダウン相手には他のデッキと同じやり方では勝てない。赤緑は速く獰猛で、回答するのが難しいクリーチャーと装備品が入っており、1体のBirds of Paradiseすら致命的な脅威だ。
グリクシスはゲームプランを変える必要があり、この場合、ゲームを延々と引き伸ばすことではなく、単純にGrave Titanをキャストするまで生き残ることがゴールになる。Grave Titanはそれだけでゲームに勝てる可能性が高いので、タイタンの後に何枚の手札が残っているかは問題にならない。
この場合、タイタンとそれをキャストするためのマナと序盤を生き残るための道具を入手することが全てなので、よりアグレッシブにマリガンして差し支えない。

今度は4枚のPillar of Flame、4枚のShock、4枚のMagma Sprayを積んだ赤単デッキを相手にボロス教区の勇者デッキを使っている場面を想像してみよう。
この場合、アグレッシブにマリガンする必要は少ない。勇者はどのみち生き残りそうにないからね!
さらに言えば、あなたとの1対1交換に力を注ぐデッキ相手の場合は確実にカードを減らしたくない。実際これは、息切れしないために私が喜んで土地の少ないハンドをキープするマッチアップだ。

リミテッドか?

通常、リミテッドではアグレッシブにマリガンすべきではない。
よく作られた、バランスの良いデッキが2つある場合、ゲーム全体を通して両者のパワーレベルは均衡しやすい。多くの1対1交換が発生し、カードディスアドバンテージを簡単に埋め合わせる方法はないことが多い。
それゆえ、カードが1枚減ることはとりわけつらい。ゲームに尋常でなく大きな影響を与えるカードがあるとしても、普通は終盤用で1枚挿しだ。それを探してマリガンすることは必要ないか、もしくは不可能だ。

自分のデッキに確信が持てるか?

「自分のデッキへの確信」という要素は、いとこのリミテッドのスペシャリストLogan "Jaberwocki" Nettlesから学んだ。MOでの長いやり取りの中で、私は頻繁にLoganにぎりぎりのハンドについてアドバイスを求めた:

「この土地1枚のハンドを後手でキープすべきだろうか?」

彼の返信はしばしば「うーん、君のデッキはどれぐらい良いの?」というものだった。

とてもダメなシールドデッキを使っている場合、なんらかのチャンスを掴みに行く必要がある。上の「リミテッド」についての話で述べた問題はもっと極端になり、具体的には、カードディスアドバンテージを埋め合わせることはまったく不可能になる。
しかし、素晴らしいデッキを使っている場合は楽にマリガンできる。マナスクリューしない限り、多少のディスアドバンテージがあっても勝率はかなり高いためだ。

マッチアップに依存するところはあるが、同じことが構築でも言える(格別に良い、もしくはひどいデッキ選択をしていない限り)。実際、Brad Nelsonはノーランドキープでチャンスを掴みにいった理由の一つとして、Ben Friedmanとのマッチアップが良くなかったことを挙げていた。

「・・・僕がプレイしたバージョンの大建築家デッキはデルバーにとても弱くて、1対1交換を何度も繰り返してマナフラッドしてくれるのを祈るしかない・・・カードが少ないとそれができなくなってしまうので、5枚までマリガンすることはこのデッキにとって死刑宣告なんだ。今の6枚に近いパワーレベルの5枚が手に入る可能性より、最初の2ターンで17枚の土地のうち1枚を引く可能性の方が高いと考えた。デルバー相手のゲームに勝つにはとてもリスキーなプレイをしなきゃならない・・・」

マリガン判断は完全にコンテキスト=あなたのデッキとマッチアップに依存する。マリガンに関する断固としたルールは存在せず、あなたにできるのは経験を積み、難しい選択を前にして慎重に考えることだけだ。
いくつかの事例と、そこで私がどうするかを説明して締めくくろうと思う。この記事に出てくる全ての事例は、それがぎりぎりの選択だから取り上げられていることには留意してほしい。


モダン:RUG Delver vs. Hive Mind(後手)

島/Island
山/Mountain
繁殖池/Breeding Pool
踏み鳴らされる地/Stomping Ground
秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
血清の幻視/Serum Visions
稲妻/Lightning Bolt


これは今日、執筆の休憩中のゲームで実際に出てきた手札だ。
稲妻はゲーム中に引きこむのに良いカードだが、初手にあっても決定的な働きはしない。4枚目の土地も同じだ。
妨害を持っておらず、血清の幻視はカードを探すのに役には立つが、素晴らしいとは言えない。これを2ターン目にキャストしてトップにカウンターを積んだ場合、相手の先手3ターン目に何の防御もできず死ぬかもしれない。
このマッチアップは極めて速度重視で、消耗戦にはならないだろう。カードが減ることは取り返しのつかないディスアドバンテージにはならない。

マリガン。


昔のスタンダード:徴兵バント vs. 相手は不明

平地/Plains
霧深い雨林/Misty Rainforest
霧深い雨林/Misty Rainforest
天界の列柱/Celestial Colonnade
聖遺の騎士/Knight of the Reliquary
悪斬の天使/Baneslayer Angel
失われたアラーラの君主/Sovereigns of Lost Alara


今回も、徴兵バントは消耗戦デッキではない。1体の回答されない脅威でゲームを終わらせることがゴールだ。(あなたの初手にマナ加速があり)速やかに脅威を出せれば、対戦相手はほとんど何もできないだろう。
初動が3ターン目のクリーチャーではカウンター、忘却の輪、精神ジェイスに対して脆弱で、最も力を発揮できるゲーム中盤でビハインドを背負うことになるだろう。

マリガン。


ブロック構築:ボロス vs. 相手は不明

平地/Plains
山/Mountain
断崖の避難所/Clifftop Retreat
魂の洞窟/Cavern of Souls
深夜の出没/Midnight Haunting
深夜の出没/Midnight Haunting
硫黄の流弾/Brimstone Volley


あなたが正しいカードを引くことができれば、この手札は良いフレームワークとなるだろう。しかしボロスの力が発揮されるのは序盤で、その時点では一握りのドローしか得られないため、あなたは既に初手にあるカードでプランを立てる必要がある。
初動が深夜の出没になった場合、あなたは劣勢に立たされるだろう。そして地獄乗りを適切なタイミングでトップしたとしても、それに対処する準備をする暇な時間を相手に与えてしまっている。

マリガン。

平地/Plains
教区の勇者/Champion of the Parish
教区の勇者/Champion of the Parish
月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarch
深夜の出没/Midnight Haunting
硫黄の流弾/Brimstone Volley
地獄乗り/Hellrider


教区の勇者は、このデッキで他とかなりの差をつけて最高のカードで、簡単に諦めたくはない。これは適切な土地を引ければベストな手札で、2枚目の土地を3,4ターン目まで引けなかったとしても十分にアグレッシブだ。

先手でも後手でもキープ。


レガシー:RUG Delver vs. 黒単Pox

Tropical Island
Tropical Island
Tropical Island
Volcanic Island
Volcanic Island
霧深い雨林/Misty Rainforest
沸騰する小湖/Scalding Tarn


Poxデッキが苦手としている序盤の数ターン、RUG Delverにはできることがない。RUGはまともなゲームをして勝つ必要のあるデッキで、Poxは強烈なリソース否定デッキなため、カードが減った状態でスタートするのは絶対にマズイ。
この手札では、Poxデッキがコジレックの審問をスカり、何もせずにカード量の面でアドバンテージを得られる可能性がある。
さらに、このマッチアップでは死に札を「サイクリング」する方法がたくさんある。RUG DelverがBrainstormを引けば余計な土地は有用だ。PoxがHymn to Tourachをプレイした場合も余計な土地は有用だ。Poxがリリアナを解決した場合にも、(ピンチではあるが)余計な土地は有用だ。

キープ。


「これキープ?」ゲーム

「これキープ?」ゲームは一人でもグループでも遊ぶことができる。そして、一般的な、あるいは特定のデッキにおけるあなたのマリガンスキルを高める良い方法だ。

あなたのデッキをシャッフルし、7枚のカードをテーブルに並べる。「これキープ?」とシャウトし、みんなで答える。その手札は脇によけ、デッキを全て使い切るまでこれを繰り返す。途中でシャッフルしないように。たくさんのハンドを素早く見ていくのがポイントだ!
グループでやると、刺激的で役に立つ議論がたくさん起こる。
一人の場合、見た手札をキープかマリガンかで2つの山に分けておくと、あなたが特定のデッキでどれぐらいの頻度でマリガンしているか一目瞭然になる。アグレッシブにマリガンしすぎていることが分かるかもしれない。あるいは、別のデッキを選ぶべきだと分かるかもしれない!

通常、「これキープ?」ゲームは先手で相手のデッキが不明な場面を想定する。しかし、遠慮せずに次のようなエキサイティングなバリエーションに挑戦してみてほしい:「デルバー相手にこれキープ?」、「Ben Friedman相手にこれキープ?」、「脱衣これキープ?」

コメント

LED
2012年7月30日10:13

いつもありがとうございます。

マリガン基準はたしかにこの記事にかかれてる事がほとんどですよね。
こうやって整理して文にしてもらえると、わかりやすくてありがたいです。

マリガンに関しての内容なので、話題にすると、
「その手札から一枚抜いてみて、キープならばマリガンはしない方がいい」
という事を教えてもらいましたがこれは、
「このカードは既にマリガンしているのと同じだ」
の例ににてるなぁって思いました。

なんにせよ、マリガンはうまくなりたいものですね。

ラッチ
2012年7月30日12:05

自分のデッキが相手のデッキに対して取るべきゲームプランを満たせるかどうか、ということですよね。
凄く刺激的な記事でした。翻訳感謝です。

JAL
2012年7月30日19:54

とても勉強になる記事の翻訳、ありがとうございます。
ちょうど厳しくマリガンすることが常に正解ってわけじゃないよなと思っていたところなので、かなり参考になりました。

リンクさせて頂きました。よろしくお願いします。

ラヴェる
2012年7月30日19:57

マリガンすべきかどうかは常に悩むところですねー
この記事で色んな部分を考慮するべきって事が改めて感じられました

Radish
2012年7月30日23:47

> LEDさん
使い慣れたデッキならこの記事のいくつかは直感的にやっていると思うんです。こうやって整理して並べて書いてもらうと見落としが分かって、自分のマリガンを見直すのに役立ちますね。
一枚抜いてもキープなら相当に良い初手ってことだと思います。「既にマリガン」の話は「すぐに使えないカードも無視せず、プランが立つかどうかよく考えようね」というアドバイスですね。

> ラッチさん
まさにそれでしょうね。「マリガンした後の手札の方がプランを満たしやすいか?」というのを考える必要があって、マリガン後の(現実的な)ハンドをしっかりイメージできるぐらいには練習しないと、ちゃんとは決められなさそうです。
リンクありがとうございました。相互させていただきました。

> JALさん
一人回しをたくさんして、あとは自分の直感を信じる、という感じだったのですが、この記事を読んでもう少しちゃんと考えられそうな気になりました。
参考になったようで、よかったです。こちらからもリンクさせていただきました。

> ラヴェるさん
マリガンにしろキープにしろ、やって後悔することが多くて。。ちゃんと考えて納得できる理由をもってマリガンやキープをすれば失敗しても落ち着いていられそうです。

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