StarCityGamesより。
M13の気になるアイツについて。
(リンクしていただいたみなさま、ありがとうございます。開設のいきおいで訳してまいりましたが、このペースはちょっとしんどいので少し落とすことになりそうです。短めの記事を挟めると良いのですが、あまり見かけないんですよね。)
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Eternal Europe - So What Did You Bring To Class?
By Carsten Kotter
06/29/2012
http://www.starcitygames.com/magic/legacy/24387-Eternal-Europe-So-What-Did-You-Bring-To-Class.html
祝おう、Land Taxのお帰りだ!
ひとつだけ気になるのは、僕とDCIは偶然一致しただけなのか、それとも僕の記事を読んだナイスな人達が何かはたらきかけてくれたのか。どっちにせよ、再びParfaitデッキを広げて楽しめるようになったことには感謝だね。
(※訳注:Carsten Kotterは6/15にレガシー禁止カードの分析記事の中でLand Taxは解禁でいいんじゃね?と書いていた。)
僕はこのまたとない旧友に会えてとても嬉しいけれど、正直言ってLand Taxが今のレガシーに革命を起こすとは思えない。マナカーブはめちゃくちゃ低く(それだけTaxの起動は難しく)、起動しても見返りはそんなに大きくなく、Land Taxを実際に機能させるために必要なデッキスペースを割くことなく、Squadron Hawkを使えば似たような悪さをはたらける。
それでも機能しだしたときのパワーは高いし、このカードを使っていろいろ面白いことができるのを僕は知ってる。まだ言わないけどね。
みんなに知らせるに足るリストができたら今後記事にするよ。
大丈夫、他にもおもしろいものがあるから。
今日僕が教室に持ってきたのはこいつだ。
なんでも唱えられるだって?・・・いいじゃないか。
「着地したら勝つカード」の限界をウィザーズは明らかに押し広げようとしていて、この最新の反則カードはM13でお披露目だ。
GPアトランタではぎりぎりリーガルじゃないけど、次のGPヘントは揺るがすかもしれないね。
この他に類を見ない呪文はOmniscienceじゃなくて"Omnipotence"とでも呼ぶべきかもしれない(「全知」って名前はライブラリを全部手札としてプレイできるようなカードの方が合ってるだろう?)けれど、ともかく誰もこのカードのパワーは否定できまい。
とどのつまり、ハイタイドがデッキ全体で実現しているマナ生成エンジンを1枚のナイスなデッキパーツに凝縮したもの、それがOmniscienceだ。
アクセスできるスペルならなんでもキャストし放題というのは本当に壊れてる。10マナっていう値札がなければね。
何か革新的な構築や、レガシーの広大なカードプールに眠る隠れた秘宝を見つけだして、この大きな大きな課題をうまく避ける方法を思いついた人がいたら、みんなが彼を「全知」として見上げ、彼のアイデアに褒賞を授けることを厭わず・・ってちょっと待った、今のナシ。
Show and Tellしましょう。さんざんいろんなところでうまくいってるし。結局これでしょう。
おまけにフレイバー的にも完璧で「トレイリアのアカデミーでの実物提示教育。今日のテーマはいかにして無限マナを出すか」――冗談だよ。
実物提示の時間
僕のアイデアはこれだ:
Teacher’s Pet
Featured by Carsten Kotter on 2012-07-01 (Legacy)
Maindeck:
4 Omniscience
4 Brainstorm
1 Flusterstorm
4 Force of Will
2 Misdirection
3 Spell Pierce
4 Griselbrand
4 Burning Wish
4 Ponder
4 Preordain
3 Show and Tell
4 Lotus Petal
3 Island
1 Mountain
2 Ancient Tomb
3 City of Traitors
1 Flooded Strand
1 Misty Rainforest
1 Polluted Delta
4 Scalding Tarn
1 Underground Sea
2 Volcanic Island
Sideboard:
4 Leyline of the Void
2 Echoing Truth
1 Flusterstorm
1 Red Elemental Blast
1 Eye of Nowhere
1 Grapeshot
1 Overmaster
1 Petals of Insight
1 Pyroclasm
1 Show and Tell
1 Virtue’s Ruin
そう、このリストはいわゆるショーテルデッキとはやや違っている。Show and Tellが見つからないときの補助プランになるSneak Attackのようなカードが入っていないし、Hive MindやDream Hallsとは違ってOmniscienceをハードキャストすることはできない。
それらのかわりに、Show and Tellプランに全てを賭ける。
たったひとつのプランに全てを託さなきゃいけないなんて、スニークショーやハイブマインド、ドリームホールではなくあえてこのデッキを選ぶ理由なんてあるのかな?
教育の時間
みんな大好きスニークショーから始めよう。
2つのアドバンテージがある。
第一に、クリーチャーによる勝利が不可能(Humilityとか、Karakasだけでも結構面倒だよね)なときの別の勝ち手段になる。
二つ目に、Show and Tellの解決後、アンタップステップを待つことなく勝つことが可能だ。
この2点はドリームホールとハイブマインドがエンチャントを握っている場合にもあてはまるけれど、それと比べてもまだ2つの大きな利点がある。
ひとつには、エムラやProgenitusのかわりにGriselbrandを入れている。これは正しい方向を向いた大きな一歩だ。
このデカくてワルイ破滅のデーモンファーザーはEmrakul, the Aeons TornよりもShow and Tellの「対象」として優れている。なぜならグリセルは着地してすぐに(次のターンを待たずして)勝ってしまうことがよくあるからだ。7~14枚の新しいカードを残して除去されたとしても、それらのカードを使って次のターンにはOmniscienceで勝つはずだ。
他にファッティの選択が問題になるポイントとして、Omniscienceを貼った状態で引くとしたらどれか、を考えると、この場合はグリセルとエムラどちらでもいい。相手がKarakasを出している状況ではエムラを支持する意見がありそうだけど(そう、Time Walkできるからね)。
とはいったものの、Omniscienceデッキの持つ最大の利点は、デッキスペースの効率性だ。
ConfluxやBeacon of Immortality、Pact of the Titanのようなひどいカードにスロットを無駄使いする必要はない。それらのかわりにハイタイドや青黒ANTみたいにたくさんのキャントリップを積める。つまり伝統的なショーテルデッキよりもかなり安定したデッキになる。
そのうえ、さらに捗る勝利手段が入った。Burning Wishだ。
願いはこのデッキにとってマジでパーフェクトなカードだ。Show and Tellをサーチすることもできるし、いったんOmniscienceが出れば願い1枚でゲームに勝てる。
どうやるんだって?
よろしい、まず願いでPetals of Insightを手に入れて100回プレイする(もちろん毎回ボトムに送るんだ)。十分なストームを稼いだらさらに何度かInsightを唱えてもう一枚Burning Wishを手に入れ、Grapeshotを持ってきてぶっ放す。
ヘッドジャッジがOKすればだけど、ライブラリの枚数が3で割り切れないときにかぎり、Petals of Insightを使ってデッキ内の好きな3枚の組み合わせを用意することができる(ボトムに送るときに好きな順序に並べ替えられるからね)。**
なんでそんなことをするのかって?
Stifleをはじくためのカウンターが必要かもしれないし、対戦相手はLeyline of Sanctityを出しているかもしれない。つまり回答が必要な場面だね。
Burning Wishによる即死コンボ以外にも、Omniscienceによって、無制限にスペルをキャストできる能力、つまりGGと書かれているGriselbrandを出すこともできるし、キャントリップを狂ったように撃ちまくる(そしてGriselbrandやBurning Wishを見つける)こともできる。
その他、マナソースとShow and Tellを守る手段が入っている。
マナベースは単純にスニークショーから拝借した。Ancient Tombを1枚City of Traitorsに変えたのは、ダメージが問題になることが予想以上に多かったのと、丁寧にプレイすれば土地を失うことはそれほどなかったためだ。
防御用パッケージとしてはMisdirectionを1枚減らしている。これはOmniscienceを勝ち手段とするにはなにかしら有効牌を握っている必要があり、ピッチカウンターが多すぎて手札を使い果たしてしまうのは都合が悪いためだ。
サイドボードを見てみよう。普通のサイド用カードが8枚、ウィッシュボードが7枚となっている。
ウィッシュボードとしてはPetalsとGrapeshotが一番必要な勝利手段だ。Show and Tellはまた別の勝ち手段、Overmasterは相手のカウンター呪文を搾り上げるのに申し分なくて、Eye of Nowhereはこちらを勝てなくする置物への対処だ。最後にPyroclasmとVirtue’s Ruinはマーベリックのヘイトベアーを片付けるためのもので、パイロは早く、Ruinは信頼性が高い。
そう、Ruinを撃つための1枚のUnderground Seaには価値がある(Virtue’s RuinはOmniscienceのもとで撃たれることが多いのは事実だけど、それでも)。コンパクトな除去パッケージは実際すごくよくて、相手に並べさせるように動いて4ターン目に流すというコントロールデッキに似たプレイがときどき可能になる。これはキャントリップで積み込むときのとても強力なオプションだ。
いつも入れておくカードとしてキャントリップが付いていないLeylineが正しいかどうかは自信がないけど、このスロットに4枚の墓地対策は欲しいね。ドレッジとリアニは数少ないこちらよりも速いデッキで、対策すべきだ。
Red Elemental BlastとFlusterstormはコントロールを相手にしたときメインのカウンターパッケージをかなりアップグレードしてくれるし、カウンター以外の問題(それぞれMeddling Mageとハンデス)に対して便利だ。最後に、Echoing Truthはパーマネントによるいろいろな妨害に対して昔から使われている手段だね。
School’s Out
今のところ、このリストではまだ数十ゲームしかプレイしていなくて、調整の余地は残っている。
けれど、この骨組みの持つ力とハイブマインドやドリームホールと比べたカードの質の向上によって、Omniscience Show and Tellはスニークショーと最も近くで「最高のショーテルデッキ」のタイトルを争える、そしてOmniscience型は安定性と妨害への耐性の面で一歩先んじられるんじゃないかと思う。少なくとも理屈の上では。
僕が正しいかどうかは時間が明らかにしてくれるだろう。
そしてあなたはShow and Tellの次の進化形を手にする。もしあなたがデカブツを出したり、スペルをタダで唱えたり、7枚のカードを引いたりすることが好きなら、このデッキはすぐに選択肢に入る。単純にパワーの高いカードとキャントリップが大量に入っていて、このデッキをプレイするのはたいして難しくない。やるのは2枚のピースを見つけること、それだけだ。
今日はここまで。
このデッキでできる僕が見逃している面白いトリックや、その他なんでも言いたいことがあればコメントで教えてね。
それじゃあまた次回、知ったかぶりになろう!
Carsten Kotter
(※訳注:このあと、Wizards R&Dのカードデザイン思想へのコメント、Petals of Insightを何度もプレイしてライブラリ操作をする手順を省略してもいいのか、という話題で脚注がありますが本題からは外れるので省略。⇒実際に起こりそうでだいじそうな気がしたので脚注2は訳すことにしました。)
** Four Horsemenデッキに与えられた運命のように、Petalsを何度もプレイしてライブラリを並べ替えることが遅延行為にあたるのかどうかが分からない。これは、ルールに書かれている文言をそのまま受け取れば、そのプレイヤーが数学を得意かどうかによって変わってしまいそうだ。ライブラリを任意の順序に並べ替えるのに必要な繰り返し回数が有限なのは明らかだが、ある状態から厳密に何回必要なのかを言うことが僕にはできない――特に今回のように3枚のかたまりを見ることになる場合は。ジャッジコールした場合どのように解決されるのか、誰か教えてもらえれば感謝します。
(※追記訳注:Four Horsemenは、Basalt Monolithでマナを出して自身をアンタップ→Mesmeric Orb誘発で自分のライブラリ1枚削り、という手順を、戦場にナルコ3体&墓地にDread ReturnとシャルムとBlasting Station、という状況になるまで繰り返すデッキですが、エムラが入っていて揃う前のどこかで誘発して墓地が空になってしまう可能性がある(シャッフル後も何度でも誘発する可能性がある)ため、「何回繰り返せばよいかを決めることが原理的に不可能。」
一方、Omniscience + Petals of Insightの場合は「何回繰り返せばよいかは決定可能(欲しいカードが見えた時点で決まる)だが、回数の計算が複雑。」
The Source: Four Horsemenスレの#131 http://www.mtgthesource.com/forums/showthread.php?21377-Deck-The-Four-Horsemen-Orb-Monolith&p=616506&viewfull=1#post616506 には「決定不可能だから遅延行為」と書いてありますが、信じていいのか分かりませんし、やはりジャッジの判断を仰いだ方がよさそうですね。)
※脚注の誤訳を修正。分詞構文が課題だなあ。
M13の気になるアイツについて。
(リンクしていただいたみなさま、ありがとうございます。開設のいきおいで訳してまいりましたが、このペースはちょっとしんどいので少し落とすことになりそうです。短めの記事を挟めると良いのですが、あまり見かけないんですよね。)
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Eternal Europe - So What Did You Bring To Class?
By Carsten Kotter
06/29/2012
http://www.starcitygames.com/magic/legacy/24387-Eternal-Europe-So-What-Did-You-Bring-To-Class.html
祝おう、Land Taxのお帰りだ!
ひとつだけ気になるのは、僕とDCIは偶然一致しただけなのか、それとも僕の記事を読んだナイスな人達が何かはたらきかけてくれたのか。どっちにせよ、再びParfaitデッキを広げて楽しめるようになったことには感謝だね。
(※訳注:Carsten Kotterは6/15にレガシー禁止カードの分析記事の中でLand Taxは解禁でいいんじゃね?と書いていた。)
僕はこのまたとない旧友に会えてとても嬉しいけれど、正直言ってLand Taxが今のレガシーに革命を起こすとは思えない。マナカーブはめちゃくちゃ低く(それだけTaxの起動は難しく)、起動しても見返りはそんなに大きくなく、Land Taxを実際に機能させるために必要なデッキスペースを割くことなく、Squadron Hawkを使えば似たような悪さをはたらける。
それでも機能しだしたときのパワーは高いし、このカードを使っていろいろ面白いことができるのを僕は知ってる。まだ言わないけどね。
みんなに知らせるに足るリストができたら今後記事にするよ。
大丈夫、他にもおもしろいものがあるから。
今日僕が教室に持ってきたのはこいつだ。
全知 / Omniscience (7)(U)(U)(U)
エンチャント
あなたはあなたの手札にある土地でないカードを、それらのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
なんでも唱えられるだって?・・・いいじゃないか。
「着地したら勝つカード」の限界をウィザーズは明らかに押し広げようとしていて、この最新の反則カードはM13でお披露目だ。
GPアトランタではぎりぎりリーガルじゃないけど、次のGPヘントは揺るがすかもしれないね。
この他に類を見ない呪文はOmniscienceじゃなくて"Omnipotence"とでも呼ぶべきかもしれない(「全知」って名前はライブラリを全部手札としてプレイできるようなカードの方が合ってるだろう?)けれど、ともかく誰もこのカードのパワーは否定できまい。
とどのつまり、ハイタイドがデッキ全体で実現しているマナ生成エンジンを1枚のナイスなデッキパーツに凝縮したもの、それがOmniscienceだ。
アクセスできるスペルならなんでもキャストし放題というのは本当に壊れてる。10マナっていう値札がなければね。
何か革新的な構築や、レガシーの広大なカードプールに眠る隠れた秘宝を見つけだして、この大きな大きな課題をうまく避ける方法を思いついた人がいたら、みんなが彼を「全知」として見上げ、彼のアイデアに褒賞を授けることを厭わず・・ってちょっと待った、今のナシ。
Show and Tellしましょう。さんざんいろんなところでうまくいってるし。結局これでしょう。
おまけにフレイバー的にも完璧で「トレイリアのアカデミーでの実物提示教育。今日のテーマはいかにして無限マナを出すか」――冗談だよ。
実物提示の時間
僕のアイデアはこれだ:
Teacher’s Pet
Featured by Carsten Kotter on 2012-07-01 (Legacy)
Maindeck:
4 Omniscience
4 Brainstorm
1 Flusterstorm
4 Force of Will
2 Misdirection
3 Spell Pierce
4 Griselbrand
4 Burning Wish
4 Ponder
4 Preordain
3 Show and Tell
4 Lotus Petal
3 Island
1 Mountain
2 Ancient Tomb
3 City of Traitors
1 Flooded Strand
1 Misty Rainforest
1 Polluted Delta
4 Scalding Tarn
1 Underground Sea
2 Volcanic Island
Sideboard:
4 Leyline of the Void
2 Echoing Truth
1 Flusterstorm
1 Red Elemental Blast
1 Eye of Nowhere
1 Grapeshot
1 Overmaster
1 Petals of Insight
1 Pyroclasm
1 Show and Tell
1 Virtue’s Ruin
そう、このリストはいわゆるショーテルデッキとはやや違っている。Show and Tellが見つからないときの補助プランになるSneak Attackのようなカードが入っていないし、Hive MindやDream Hallsとは違ってOmniscienceをハードキャストすることはできない。
それらのかわりに、Show and Tellプランに全てを賭ける。
たったひとつのプランに全てを託さなきゃいけないなんて、スニークショーやハイブマインド、ドリームホールではなくあえてこのデッキを選ぶ理由なんてあるのかな?
教育の時間
みんな大好きスニークショーから始めよう。
2つのアドバンテージがある。
第一に、クリーチャーによる勝利が不可能(Humilityとか、Karakasだけでも結構面倒だよね)なときの別の勝ち手段になる。
二つ目に、Show and Tellの解決後、アンタップステップを待つことなく勝つことが可能だ。
この2点はドリームホールとハイブマインドがエンチャントを握っている場合にもあてはまるけれど、それと比べてもまだ2つの大きな利点がある。
ひとつには、エムラやProgenitusのかわりにGriselbrandを入れている。これは正しい方向を向いた大きな一歩だ。
このデカくてワルイ破滅のデーモンファーザーはEmrakul, the Aeons TornよりもShow and Tellの「対象」として優れている。なぜならグリセルは着地してすぐに(次のターンを待たずして)勝ってしまうことがよくあるからだ。7~14枚の新しいカードを残して除去されたとしても、それらのカードを使って次のターンにはOmniscienceで勝つはずだ。
他にファッティの選択が問題になるポイントとして、Omniscienceを貼った状態で引くとしたらどれか、を考えると、この場合はグリセルとエムラどちらでもいい。相手がKarakasを出している状況ではエムラを支持する意見がありそうだけど(そう、Time Walkできるからね)。
とはいったものの、Omniscienceデッキの持つ最大の利点は、デッキスペースの効率性だ。
ConfluxやBeacon of Immortality、Pact of the Titanのようなひどいカードにスロットを無駄使いする必要はない。それらのかわりにハイタイドや青黒ANTみたいにたくさんのキャントリップを積める。つまり伝統的なショーテルデッキよりもかなり安定したデッキになる。
そのうえ、さらに捗る勝利手段が入った。Burning Wishだ。
願いはこのデッキにとってマジでパーフェクトなカードだ。Show and Tellをサーチすることもできるし、いったんOmniscienceが出れば願い1枚でゲームに勝てる。
どうやるんだって?
よろしい、まず願いでPetals of Insightを手に入れて100回プレイする(もちろん毎回ボトムに送るんだ)。十分なストームを稼いだらさらに何度かInsightを唱えてもう一枚Burning Wishを手に入れ、Grapeshotを持ってきてぶっ放す。
ヘッドジャッジがOKすればだけど、ライブラリの枚数が3で割り切れないときにかぎり、Petals of Insightを使ってデッキ内の好きな3枚の組み合わせを用意することができる(ボトムに送るときに好きな順序に並べ替えられるからね)。**
なんでそんなことをするのかって?
Stifleをはじくためのカウンターが必要かもしれないし、対戦相手はLeyline of Sanctityを出しているかもしれない。つまり回答が必要な場面だね。
Burning Wishによる即死コンボ以外にも、Omniscienceによって、無制限にスペルをキャストできる能力、つまりGGと書かれているGriselbrandを出すこともできるし、キャントリップを狂ったように撃ちまくる(そしてGriselbrandやBurning Wishを見つける)こともできる。
その他、マナソースとShow and Tellを守る手段が入っている。
マナベースは単純にスニークショーから拝借した。Ancient Tombを1枚City of Traitorsに変えたのは、ダメージが問題になることが予想以上に多かったのと、丁寧にプレイすれば土地を失うことはそれほどなかったためだ。
防御用パッケージとしてはMisdirectionを1枚減らしている。これはOmniscienceを勝ち手段とするにはなにかしら有効牌を握っている必要があり、ピッチカウンターが多すぎて手札を使い果たしてしまうのは都合が悪いためだ。
サイドボードを見てみよう。普通のサイド用カードが8枚、ウィッシュボードが7枚となっている。
ウィッシュボードとしてはPetalsとGrapeshotが一番必要な勝利手段だ。Show and Tellはまた別の勝ち手段、Overmasterは相手のカウンター呪文を搾り上げるのに申し分なくて、Eye of Nowhereはこちらを勝てなくする置物への対処だ。最後にPyroclasmとVirtue’s Ruinはマーベリックのヘイトベアーを片付けるためのもので、パイロは早く、Ruinは信頼性が高い。
そう、Ruinを撃つための1枚のUnderground Seaには価値がある(Virtue’s RuinはOmniscienceのもとで撃たれることが多いのは事実だけど、それでも)。コンパクトな除去パッケージは実際すごくよくて、相手に並べさせるように動いて4ターン目に流すというコントロールデッキに似たプレイがときどき可能になる。これはキャントリップで積み込むときのとても強力なオプションだ。
いつも入れておくカードとしてキャントリップが付いていないLeylineが正しいかどうかは自信がないけど、このスロットに4枚の墓地対策は欲しいね。ドレッジとリアニは数少ないこちらよりも速いデッキで、対策すべきだ。
Red Elemental BlastとFlusterstormはコントロールを相手にしたときメインのカウンターパッケージをかなりアップグレードしてくれるし、カウンター以外の問題(それぞれMeddling Mageとハンデス)に対して便利だ。最後に、Echoing Truthはパーマネントによるいろいろな妨害に対して昔から使われている手段だね。
School’s Out
今のところ、このリストではまだ数十ゲームしかプレイしていなくて、調整の余地は残っている。
けれど、この骨組みの持つ力とハイブマインドやドリームホールと比べたカードの質の向上によって、Omniscience Show and Tellはスニークショーと最も近くで「最高のショーテルデッキ」のタイトルを争える、そしてOmniscience型は安定性と妨害への耐性の面で一歩先んじられるんじゃないかと思う。少なくとも理屈の上では。
僕が正しいかどうかは時間が明らかにしてくれるだろう。
そしてあなたはShow and Tellの次の進化形を手にする。もしあなたがデカブツを出したり、スペルをタダで唱えたり、7枚のカードを引いたりすることが好きなら、このデッキはすぐに選択肢に入る。単純にパワーの高いカードとキャントリップが大量に入っていて、このデッキをプレイするのはたいして難しくない。やるのは2枚のピースを見つけること、それだけだ。
今日はここまで。
このデッキでできる僕が見逃している面白いトリックや、その他なんでも言いたいことがあればコメントで教えてね。
それじゃあまた次回、知ったかぶりになろう!
Carsten Kotter
(※訳注:このあと、Wizards R&Dのカードデザイン思想へのコメント
** Four Horsemenデッキに与えられた運命のように、Petalsを何度もプレイしてライブラリを並べ替えることが遅延行為にあたるのかどうかが分からない。これは、ルールに書かれている文言をそのまま受け取れば、そのプレイヤーが数学を得意かどうかによって変わってしまいそうだ。ライブラリを任意の順序に並べ替えるのに必要な繰り返し回数が有限なのは明らかだが、ある状態から厳密に何回必要なのかを言うことが僕にはできない――特に今回のように3枚のかたまりを見ることになる場合は。ジャッジコールした場合どのように解決されるのか、誰か教えてもらえれば感謝します。
(※追記訳注:Four Horsemenは、Basalt Monolithでマナを出して自身をアンタップ→Mesmeric Orb誘発で自分のライブラリ1枚削り、という手順を、戦場にナルコ3体&墓地にDread ReturnとシャルムとBlasting Station、という状況になるまで繰り返すデッキですが、エムラが入っていて揃う前のどこかで誘発して墓地が空になってしまう可能性がある(シャッフル後も何度でも誘発する可能性がある)ため、「何回繰り返せばよいかを決めることが原理的に不可能。」
一方、Omniscience + Petals of Insightの場合は「何回繰り返せばよいかは決定可能(欲しいカードが見えた時点で決まる)だが、回数の計算が複雑。」
The Source: Four Horsemenスレの#131 http://www.mtgthesource.com/forums/showthread.php?21377-Deck-The-Four-Horsemen-Orb-Monolith&p=616506&viewfull=1#post616506 には「決定不可能だから遅延行為」と書いてありますが、信じていいのか分かりませんし、やはりジャッジの判断を仰いだ方がよさそうですね。)
※脚注の誤訳を修正。分詞構文が課題だなあ。
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